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【怪我をしない体づくり】1関節筋と2関節筋を意識したトレーニング
2021.11.09

 

今回もドウグラス選手のコンディショニングエクササイズについて解説していきます。

 

今回紹介するエクササイズは、股関節を90度曲げて膝を伸ばしていくエクササイズです。このエクササイズを理解するためにはまず、2種類の筋肉があることを知ることが大切です。

 

エクササイズを理解するための2種類の筋肉

その2種類の筋肉とは、1つの関節をまたぐ1関節筋と、関節を2つまたぐ2関節筋のことです。

1関節筋は

主に関節の安定性を高める働きや関節をスムーズに動かすための働きをします。

2関節筋は

主にパワーのある動きをするときや姿勢を保持するために働いたりします。

このエクササイズでは、股関節周りの1関節筋をしっかりと働かせながら、足を動かせるようにするためのエクササイズになります。この動きができるようになることで、より関節の安定性が高まり怪我のしにくい体を手にすることができます。

 

1関節筋と2関節筋を踏まえた解説

具体的な話をしていくと、、、

 

下の図のように前に足を上げる動作では

1関節筋として、主に内転筋群と腸骨筋が挙げられます。

2関節筋として、主に大腿直筋や大腿筋膜張筋が挙げられます。

参照「1x1SPORT.com」youtube

下の図のように横に足を上げる動作では

1関節筋として、主に小臀筋、中臀筋が挙げられます。

2関節筋として、主に大腿直筋や大腿筋膜張筋が挙げられます。

参照「1x1SPORT.com」youtube

以上のように、股関節周りの1関節筋と2関節筋を挙げてきましたが、前方や側方に足を挙げる時には、2関節筋である大腿直筋や大腿筋膜張筋が使われる割合を少なくし、1関節筋がより働くように意識しトレーニングしていくことが大切です。

 

それではこのトレーニングのやり方を見ていきます。

 

トレーニングの方法

前方への足上げ

下の写真のように、両手を左右に広げてバランスを取り、股関節を90度に曲げていきます。

参照「1x1SPORT.com」youtube

上記の姿勢から、ゆっくりと浮いている方の脚の膝を伸ばしていきます。膝を伸ばした後は、ゆっくりと膝を再度曲げていき、はじめの姿勢に戻ります。

参照「1x1SPORT.com」youtube

この動きを左右10回ずつ行っていきます。

 

側方への足上げ

今度は、両手を左右に広げた後に股関節を下の写真のように真横に90度に曲げていきます。

参照「1x1SPORT.com」youtube

その後、ゆっくりと膝を伸ばせるところまでゆっくりと伸ばしていきます。伸ばした後は、ゆっくりと膝を曲げていき、はじめの姿勢に戻ります。

参照「1x1SPORT.com」youtube

この動きを左右10回ずつ行っていきます。

 

エクササイズのポイント

このエクササイズでは、冒頭で説明したように2関節筋よりも1関節筋をより働かせながら動いていくことがポイントになります。

 

1関節筋をより働かせるためには、何よりエクササイズ時の姿勢が大切になります。

 

下のドウグラス選手の写真を見てもらいたいのですが、綺麗にスッと片足で立てているのが分かります。

参照「1x1SPORT.com」youtube

ここの姿勢の見方として、頭、胸、股関節、膝、足のそれぞれの位置が重要になってきます。上の写真では、足の位置は映ってはないので分かりづらいですが、足の裏の足底面にしっかりと重心が乗っていることがわかります。

 

足底面に対する正しい重心の位置については以前のブログで解説しているのでそちらを読んでみてください。

【バイエルン実践】足裏をほぐして股関節の可動域向上や内臓疲労の改善に努めよう!
今回の記事では、バイエルンで行われている足部のケア方法について紹介していきたいと思います。
【バイエルン実践】足裏をほぐして股関節の可動域向上や内臓疲労の改善に努めよう!

 

さらに重要なこととして、骨盤がしっかりと立ち、上半身の重みが股関節にしっかりと乗っていることです。ドウグラス選手を見るとお尻が少し後方に引けて、胸と頭の位置がお尻の位置よりも前方に位置しています。この位置関係が、骨盤を立てやすくするためにキーポイントになってきます。

 

骨盤を立てることについて解説しているブログはこちら↓↓↓

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以上のように姿勢をしっかりと保つことがとても大切になります。この姿勢ができて初めて、1関節筋をより使って股関節を正しく曲げられるようになります。

 

まとめ

今回もドウグラス選手のコンディショニングエクササイズについて解説してきました。

 

今回の記事では、1関節筋と2関節筋について、そしてエクササイズ時の姿勢についてより焦点を当てて、説明しています。

 

怪我をしない体づくりをするためには、より多くの1関節筋を働くようにエクササイズをしていくことが重要です。また、エクササイズ時の姿勢に関しては、足の裏にしっかりと重心を乗せること、そして骨盤を立てるためにお尻の位置を上半身と比べ少し後方にさせるが大切です。この綺麗な姿勢により、1関節筋をより働かせることができることにもつながります。

 

是非参考にしてみてください!

 

 

 

※今回ご紹介した動画は「1x1SPORT.com」様の貴重なyoutube作品です。

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2014年からオランダに渡り、フリーランスとして治療院を開業。その傍ら理学療法士として、リーグ4部のアマチュアサッカーチームやプロサッカーチームのユースチーム、オランダ柔道ナショナルチームに携わる。2019年よりサッカーベルギー1部リーグ「シントトロイデン」からオファーをもらい、メインの活動の場をベルギーへ移す。

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