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日本代表「長友塾」での股関節の使い方解説!
2021.08.10(更新日2022.02.22)

 

日本代表で行われた合宿中の個別トレーニングの時に長友選手がメディアでも取り上げられた長友塾のシーンがありました。

 

今回は、この「長友塾」で長友選手が説明している股関節の使い方について個人的な意見を踏まえながら、解説していきたいと思います。

 

股関節の使い方に違いがある

まず初めのシーンですが、長友選手が軽く前にジャンプをして片足で着地する動作を行いました。(以下、着地時の姿勢の写真)

 

この時の長友選手の説明として『ケツと股関節と体幹でバシっと』ということを言っています。そして、実際の動画でも分かるとおり、バシッと安定した姿勢で着地ができています。

参照「JFATV」youtube

そして、その後に他の選手が長友選手と同様に同じ動作を行いましたが、不安定な状態で着地しているのが見られます。

参照「JFATV」youtube

この違いが生まれる理由は、長友選手が言うように『ケツと股関節と体幹でバシっと』という言葉に込められています。つまり、股関節の使い方に違いがあるということが言えます。

 

股関節の使い方について

そして、その後の動画に長友選手が股関節の使い方のヒントとなることについても以下の通りの話をしてくれています。

長友選手コメント
『ケツとか腿前だけじゃなくて脚全部に乗っている感覚。だからキツくない。ケツだけが張ってきたり、腿前だけが張ってきたりとかじゃなくて、スクワットやってても結局全然キツくない。全部きれいに乗ってるから。これがやれるようになったらもう全部乗れるようになる。』

参照「JFATV」youtube

上記の説明について少し個人的な意見も含め解説します。

 

脚全体に乗っている感覚という表現を長友選手は使っていますが、これは僕自身が他の記事でも書いている、股関節の使い方や股関節の捉えと同様のことを指します。

 

股関節の使い方についての記事

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ヒンジと股関節の捉えの違いについての記事

【サイドスクワットを効果的に取り入れる!】股関節を意識したポイント解説
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【サイドスクワットを効果的に取り入れる!】股関節を意識したポイント解説

 

上記写真の長友選手と同じランジ姿勢を実際にやってもらうとわかりますが、多くの人の場合は、腿前だけが張ってきたり、スネが張ってきたりすることがあります。また、少し体の使い方が上手い人でお尻が使えていても脚全体を使えている感覚を持つことが難しいことが多いです。このような使い方は一部の筋肉に偏った体の使い方をしていることでもあり、効率的な使い方ではありません。

 

このランジ姿勢では、効率の良い股関節の使い方として、股関節周りの筋肉全部を総動員させて姿勢をキープできることがとても大切になります。

 

ではなぜ筋肉を総動員させて、ランジ姿勢をキープできる人が少ないのかというと、ある特定の筋肉が日常生活において使われにくくなっているからです

ある特定の筋肉とは

◆内転筋群

◆臀筋群

◆外旋六筋

◆多裂筋

◆腸腰筋などです。

 

内転筋群と腸腰筋に関しては、他の記事で解説してますのでそちらをご覧ください。

内転筋の記事

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腸腰筋の記事

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また、股関節の使い方をよくするためには、骨盤を立てる意識というのも必要になります。

骨盤を立てることについての記事

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股関節が使えていない感覚とは

動画の中(以下の写真)で、原口選手が『左はハマる感じがあるのに、右はグリグリっとする感じがある』と話しています。これもまさに股関節がうまく使えているかどうかの違いになります。

参照「JFATV」youtube

 

この股関節がハマる感じというのが、股関節周りの筋肉全体が使えている感覚で、グリッとする感じというのが、股関節の筋肉を偏って使っている感覚になります。

 

股関節の筋肉を偏って使っている場合には、主に大腿筋膜張筋や大腿直筋、ハムストリングスなどの二関節筋の筋緊張が強く、これらの筋肉を偏って使っていることがよく見られます。

 

まとめ

今回は、長友選手が長友塾で教えている股関節の使い方について個人的な考えも含めて解説してきました。

 

股関節をうまく使えるようにするためには、股関節周りの筋肉全体を使えるような体の使い方ができることや脳からの信号が筋肉にしっかりと伝わる必要があります

 

同じランジの姿勢でも意識の仕方の違いやどのような筋肉が使われやすいのかによってトレーニングの質が変わってくるので、今回紹介したようなことをヒントにトレーニングに励んでみてください。

 

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※今回ご紹介した動画は「JFATV」様の貴重なyoutube作品です。

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2014年からオランダに渡り、フリーランスとして治療院を開業。その傍ら理学療法士として、リーグ4部のアマチュアサッカーチームやプロサッカーチームのユースチーム、オランダ柔道ナショナルチームに携わる。2019年よりサッカーベルギー1部リーグ「シントトロイデン」からオファーをもらい、メインの活動の場をベルギーへ移す。

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