
食べた物で体は作られる。はもう古い
「食べた物で体は作られる」
「You are what to eat」
誰もが一度は耳にしたことがある言葉なんじゃないだろうか?
そして、意識している人も多いのではないだろうか?
僕も初めてこの言葉を聞いた時「まさにその通り!」なんと上手い表現なんだろうかと思った。
でも、今はこの言葉では不十分だと感じている。特に体が資本であるアスリートに関しては、この言葉の意識では意識レベルが低いと思っている。
今はこっちの言葉が僕の中では最もしっくりきている
「吸収された物で体は作られる」
「You are what you absorb」
考えれば当たり前のことなのだが、この意識を持って食べるものを選び、食事をすることと、冒頭の意識を持って食事をするとでは、大きく異なると思っている。
そして、
結果に大きな違いが生まれてくる。
アスリートであればなおさらのこと。
今回は「吸収された物で体は作られる」という食意識から何が生まれ、体づくりにどのように役立つのか?
について、僕なりの考えと、方法、実経験を書いてみた。
よかったら参考にしてみてください。
前者と後者の違い
前者「食べた物で体は作られる」
この意識を持って食事をする際、判断基準となるのは
「今の自分の体に必要な栄養素は何?」
「何を食べるか?」である。
一方で
後者「吸収された物で体は作られる」
この意識を持って食事をする際、判断基準となるのは
「今の自分の体に必要な栄養素は何で、どうやって食べるか?」
「何をどうやって食べるか?」である。
つまり
後者の方が「何を食べるか?」にプラスして「どうやって食べるか?」という食べ方の要素が含まれている。
この「食べ方」がとても重要な意識となると僕は思っている。
食べ方がなぜ重要なのか?
その理由は食べ方によって栄養の吸収が変わってくるから。
どれだけ体に良いものを食べても、体の身になるにまでの過程には消化過程と吸収過程が存在する。食べ物は吸収されて初めて私たちの体の中に入ることができる。
口から体内に入っているのは確かだが、本当の体内は腸から吸収された先だ。
つまり、食べたとしても、腸から吸収されてその先の体内に入らなければ意味がないのです。
どんな食べ方をすれば良いのか?
消化を意識した食事の仕方についてはこれまでも何度か記事にしてきたが、いくつかのアプローチ方法がある。
咀嚼をしっかりする
噛み砕くことで、食べ物をペースト状にし、消化しやすい状態にすることができるだけでなく、唾液に含まれるアミラーゼが炭水化物を分解してくれる。
調理法を考える
サプリメントやプロテインでもそうだが、より吸収しやすいように各社様々な工夫をしている。私たちの食事でも調理法次第で消化しやすい形状に調理することだってできる。
食べ合わせを考える
昔から秋刀魚の塩焼きには大根おろしが付いていたように、大根おろしが持つ酵素の働きで、消化を助けたり、発酵食品を取り入れることで、酵素の働きで消化や腸内環境のケアを行うことができる。
それ以外にも、カルシウムと一緒にマグネシウムやビタミンDを一緒にとると吸収率が上がるなど、栄養素との組み合わせも意識できるようになる。
酵素サプリメントを活用する
食事量が増えるアスリートにとっては消化機能にかかる負担も大きく、消化のサポートの必要性も増す。そんな中でサプリメントを活用して酵素を補う。
強靭な体づくりが必要なアメリカンフットボールの聖地アメリカNFLでは「酵素セラピー」と呼ばれる方法で酵素サプリメントを活用して消化を意識した取り組みが行われている。
<酵素セラピー活用事例>
>>>世界ランク1位のランナーが実践する内臓疲労を意識したサプリメント活用法
>>>食が細くて食べれない選手が変わったNFLのような消化を意識した食習慣
>>>【元日本代表スイマー】夜遅い食事でもしっかり消化吸収できれば食べれる
忙しい中でここまで出来ない
食事は生活習慣や環境にも左右されるし、協力してくれる家族やスタッフ、仲間の存在も大切だ。
だからそう簡単に理想通りのケアができるわけではない。
ただ、今すぐにでもできる対策はある。
それをやるかやらないかの問題。
とあるジュニアチームは、コーチ、選手、保護者、3人の関係を構築しながら上記全てをケアした環境を作り出した。その結果1年で大きく変化し、競技レベルの向上だけでなく、競技の成果としても目覚ましい成長を遂げたチームを見てきた。
忙しいからこそ
食事のケアを大切にしなければならない。
翌日のトレーニングで最高のパフォーマンスを繰り出すには、今日のトレーニング後のケアによる回復が、体づくりとトレーニングの質の向上、パフォーマンスの向上につながると僕は思っている。
「吸収された物で体は作られる」
ぜひ、それだけでも今日の食事から意識してみてはいかがでしょうか。
僕がこれからのアスリートの食に対して考えていることはこんな事です。


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