前回のコラムではエネルギー代謝における栄養素の関わりについて紹介しました。
一般の方に比べ、多くのエネルギーを作り出す必要があるアスリートの皆さんにとって、持っていて損のない知識です!まだ、読めていない方は、是非読んでみてくださいね。
さて、今回も栄養素の「働き」に着目した内容ですが、特にカラダ作りのための栄養素の関わり合いについてお伝えしていきます。
今まさにカラダづくりに取り組んでいる中学生、高校生、よりレベルの高いカラダを目指す大学生以上のアスリートの皆さんにぜひ読んでいただければと思います。
カラダを構成している栄養素
カラダづくりといえばたんぱく質!と思われる方も多いと思いますが、私たちのカラダはタンパク質だけでできているわけではありません。
私たちの体を構成しているのは、水分、たんぱく質、脂質、ミネラル、糖質。様々な栄養素が関わっています。
アスリートにとってのカラダづくりを考えるならば、「強くしなやかな筋肉を作る」「強い骨を作る」「豊かな血液を作る」この3つは欠かせない要素ですね。
筋肉量アップのためにたんぱく質を摂る、骨へのアプローチのためにカルシウムを摂る、貧血予防・改善のために鉄分を摂るなど、基本的なところは実践している人も多いのではないでしょうか。
その基本プラス、働きを意識して食事を工夫できるとさらにレベルの高いカラダづくりにつながります。
「強くしなやかな筋肉を作る」
まずは、筋肉へのアプローチに関係する栄養素の関わり合いについてです。
【オススメの食材・メニュー】
◆たんぱく質×糖質・・・鮭おにぎり、ハムチーズサンド、フルーツヨーグルト など※特に、練習やトレーニングの直後の摂取が効果的です。
◆たんぱく質×ビタミンB6・・・まぐろ、かつお、鶏胸肉、バナナヨーグルト など
◆たんぱく質×ビタミンC・・・冷しゃぶサラダ、シーフードサラダ など
「強い骨を作る」
次は、骨へのアプローチに関係する栄養素の関わり合いについてです
【オススメの食材・メニュー】
◆カルシウム×マグネシウム・・・小魚アーモンド、チーズ入り玄米おにぎり など
◆カルシウム×ビタミンD・・・鮭のチーズ焼き、さんまの甘露煮、サバ缶 など
◆カルシウム×ビタミンK・・・小松菜の納豆和え、わかめとしらすの酢物 など
「豊かな血液を作る」
最後は、血液へのアプローチに関する栄養素の関わり合いについてです。
【オススメの食材・メニュー】
◆鉄×ビタミンC・・・ひじきと柑橘のサラダ、厚揚げとブロッコリーのソテー など
◆鉄×たんぱく質・・・レバー、赤身の魚・肉、あさり、高野豆腐 など
◆ビタミンB12×葉酸・・・牡蠣とほうれん草のグラタン、あさりとわかめの味噌汁 など
まとめ
いかがでしたか?
筋肉、骨、血液のために栄養素の組み合わせを考えて食事に取り入れていくことはとても大切なことです。
しかし、全てにおいてエネルギーが不足していてはパフォーマンスアップのためのカラダづくりは難しくなってしまいます。
自分に必要な食事量の中に、栄養素の関わりを意識して食材を組み合わせてみることを楽しんでくださいね!
2015年管理栄養士免許取得/株式会社東急スポーツオアシス/2016年株式会社イースウェア(料理教室主催、スポーツ栄養講習、栄養相談など)/2017年市立砺波総合病院(公認スポーツ栄養士養成課程受講開始)/2019年10月公認スポーツ栄養士登録/2020年〜フリーランスとして活動。レシピ執筆、記事監修、コラム執筆、スポーツ栄養講習、スポーツ栄養マネジメント、カウンセリングなどを行う。