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【栄養素をバランス良くとろう ~あなたは食事派?!サプリ派!?~】
2022.02.07

健康維持・増進においては、運動習慣や適切な休養(睡眠)に加え、栄養素の適切な摂取(バランスの良い食事)が非常に重要です。

 

さらに、日常的に運動を行うアスリートや運動愛好家においては、健康維持・増進+α(コンディショニング・パフォーマンス向上)の栄養素の補給が必要です。

 

今回は、栄養素をバランス良く摂るための食事とサプリメントについてお伝えします。

 

①必要な栄養素

必要な栄養素は、エネルギー源となる炭水化物、たんぱく質、脂質に加え、代謝調整に関わるビタミン(ビタミンA、C、E、D、K、B群など)、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、カリウムなど)などです。

これらの栄養素を普段の食事から、適切かつバランス良く摂取し、体調を整える必要があります。

 

②普段の食事を見直してみましょう

まず、ご自身の普段の食事を見直してみましょう。

 

―炭水化物摂取のための主食(ごはん、パン、麺類、シリアルなど)は毎食食べていますか?

―たんぱく質摂取のための主菜(肉、魚、卵、大豆製品など)は毎食食べていますか?

―ビタミンやミネラルを補うための副菜(緑黄色野菜、海藻、きのこ類)や果物は毎食食べていますか?(補足:副菜については、毎食そろえることが難しい場合には、1日や1週間単位で、不足分を補うとよいでしょう。)

―間食は摂りすぎていませんか?

 

自身の食事が適切か?栄養素バランスが取れているか?など、きちんと把握したい場合には、お近くの管理栄養士などの専門家に相談してアドバイスを受けると良いでしょう。

 

③栄養素不足だと感じられた場合

栄養素不足だと感じられた場合には、

まず、不足している栄養素を“食品”により補うことが重要です。

普段の食事に+1品、あるいは食事の間に間食や補食として加えてみることはできそうでしょうか。

しかし、時間的制約や環境などの要因から、どうしても食品から栄養素を補えない方は、サプリメントを上手く活用したいと思われるかもしれません。

 

そこで、食事およびサプリメント摂取についての、メリット・デメリットをいくつか挙げ、整理してみました。ご自身のライフスタイルと照らし合わせながら確認してみましょう。

 

③食事とサプリメントのメリット・デメリット

〇食事の場合

メリット デメリット
・様々な栄養素が同時に摂取でき相乗効果が期待できる。

 

・過剰摂取のリスクは極めて低い。

 

・消化吸収機能の改善・向上が期待される。

 

・口腔環境および咀嚼機能の向上の改善・向上が期待される。

 

・満腹感が得られる。

 

・ドーピング禁止薬物の誤飲リスクは極めて低い。

・調理の技術や時間を要し、毎日継続することが難しい場合もある。

 

・エネルギー摂取量が多くなるに従い、食事のボリューム(カサ)が大きくなる。

 

・遠征、合宿、海外渡航時などに持ち運びが困難な場合がある。

 

・衛生面の対策も必要

 

〇サプリメントの場合

メリット デメリット
・体調不良や食欲がない時など、食品摂取が困難な場合においても簡単にとれる。

 

・海外渡航時や環境が変化した場合など、食品の調達が困難な場合においても手軽にとれる。

 

・摂取したい栄養素のみを効率的にとれる。

 

・過剰摂取のリスク(健康被害、体調不良、パフォーマンス低下など)

がある。

 

・ドーピング禁止薬物の誤飲リスクがある。※アスリートの場合は要注意

 

・良質なサプリメントの選択が難しい。

 

・必要な栄養素全てをサプリメントにより摂取しようとした場合、食品よりもコストがかかる場合がある。

 

このように、食品とサプリメントではそれぞれメリットとデメリットがありますので、時と場合に応じて使い分けると良いでしょう。

しかし、栄養素の補給は、一生涯にわたり長期的に取り組むため、「安全かつ効果的」な方法が一番です。

食品は、過剰摂取ドーピング禁止薬物の誤飲リスクが極めて少なく、必要な栄養素を効率的(複合的)に摂取できます。こでまずは、普段の食事からしっかりと栄養素の摂取をすることを推奨させていただきます。

 

いかがでしたか?

サプリメント利用をする場合には、決してむやみに摂取せず、自身に必要な栄養素の種類と量、効果的な摂取タイミングなどを専門家からアドバイスを受けながら、賢く利用すると良いでしょう。

 

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河村亜希

・管理栄養士・公認スポーツ栄養士・IOC Diploma in Sports Nutrition・オーストラリア国立スポーツセンター(AIS)アシスタントスタッフ(2016年~)・全日本スキー連盟ハイパフォーマンスサポートスタッフ(2016~2018年)・日本バレーボール協会 医科学スタッフ(2017~2021年)・日本スケート連盟フィギュアスケート部医科学スタッフ(2020年~現在)などの日本代表チームに対する栄養サポート経験等を経て、現在は大学で研究活動にも取り組んでいる。

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