これまで、サッカー日本代表長友選手による「長友塾」で行われていたエクササイズとして、股関節の使い方と足上げエクササイズについて紹介してきました。
日本代表「長友塾」での股関節の使い方解説!
【パフォーマンス向上!】日本代表「長友塾」での足上げエクササイズ解説
今回は、また別のエクササイズとして股関節回しトレーニングについて解説していきます。
股関節を大きく回すことは、股関節周りの筋肉に刺激を入れることができ、股関節自体の柔軟性をアップさせます。実際に、床に寝た状態で股関節をできる限り大きく回していく動きをするだけでも股関節の柔軟性は上がってきます。
簡単にできる股関節柔軟性UPメニュー
◆例えば
片足ずつ内回し10回、外回し10回と寝た状態で股関節を大きく回してみてください。
簡単な動きに見えてますが、しっかりと大きく股関節を回すのは意外と大変な動きです。そして、この床での股関節回しをしてもらった後に、立って股関節を動かしてみると先ほどよりも軽く大きく股関節を動かせるようになることを感じれると思います。
これは普段使っていない股関節の周りの筋肉まで刺激がいくため、それらの筋肉が活性化して、足を上げやすくしているから起こることです。
さらにこの動きを今回紹介する長友選手が行っているように立ちながら行うことで、実際にのスポーツ動作にも生きるような体の連動を作りながら股関節周りの筋肉を活性化することができます。そのため、スポーツを行う前のウォーミングアップとしては非常に効果的なエクササイズになります。
それではエクササイズの方法についてみていきましょう。
エクササイズのやり方
まずは片足で以下の写真のように立ちます。

参照「JFATV」youtube参照
その後、前から後ろに足をできるだけ高く上げて回していきます。

参照「JFATV」youtube
そして、回した足を少し体の後ろにおきます。

参照「JFATV」youtube
最後に、もう一度後ろから前に足をできるだけ高く上げて回していきます。

参照「JFATV」youtube
これを何回も繰り返していきます。
ポイント
このエクササイズは単に足を前後に大きく回しているだけのように見えますが、長友選手のように体の軸をブラさないで広範囲で股関節を回していくのは、非常に難易度が高い動きになります。この動きができるためには、股関節の可動域はもちろんのこと、支えている方の脚と骨盤の安定性が高いことと胴体部の深部の筋肉である腸腰筋がうまく使えていることが重要になります。これらの3つのポイントについて、少し補足をしておきます。
股関節の柔軟性
股関節の柔軟性を向上させるためには、股関節自体の筋肉の柔軟性を上げる必要がありますが、それ以外にも実は足首と胸郭の柔軟性も股関節の柔軟性に影響を与えます。そのため、股関節の柔軟性を向上させたい場合、同時に足首と胸郭の柔軟性を向上させることがキーポイントになります。
軸足と骨盤の安定性
このエクササイズで、軸足と骨盤の安定性を高めるためには骨盤をしっかりと立たせることが重要です。骨盤が立つことで、軸足と骨盤の安定性に関わる筋肉である、内転筋群、臀筋群、多裂筋などが使われます。
”骨盤を立てる”とはどういう意味なのかについては、以前に紹介しているので興味ある人は読んでみてください。
胴体の深部筋である腸腰筋が使えること
足を上げる動作では主に、腸腰筋、大腿筋膜張筋、大腿直筋、縫工筋が作用します。しかし、これらの筋肉がどのような割合で使われるのかに関しては、体の使い方によって変わってくるため、個人差があります。そして、これらの筋肉の中でも一番使われるべきであり、使われにくい筋肉であるのが腸腰筋です。
実際に膝を前に高く挙げてみてください。股関節の付け根の外側がメインでつわれていると感じる人が多いのではないでしょうか?この場合は、大腿筋膜張筋、大腿直筋、縫工筋がメインで使われています。膝を前に高く上げる時に腸腰筋がうまく使える場合は、股関節の付け根の内側と下腹部、鳩尾、さらに鎖骨あたりまで収縮している感覚を感じることができます。
以下の記事で腸腰筋に関して詳しく書いているのでご覧ください。
まとめ
今回は、長友塾で行われていたエクササイズとして股関節回しトレーニングについて解説してきました。
単純な動きのように見えますが体全身を使う動作でもあり、正しく行えれば、体の連動を高めてくれる動きでもあるので、とても有効なエクササイズと言えます。
今回紹介したこの動作ポイントをしっかりと抑えて、日々繰り返し行っていくことで最終的にスポーツのパフォーマンスの向上までつなげることも可能であると考えています。
ぜひ、参考にして自身の競技力アップにつなげてみてください。
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※今回ご紹介した動画は「JFATV」様の貴重なyoutube作品です。