スポーツ選手のための体づくりメディア

AthleteCollection / アスリートコレクション

体づくりは「食べて終わり」ではなく「届けるところまで」
2019.09.03

 

体づくりは食事から」とよく耳にします。

だから「頑張って沢山食べましょう!」ということで、しっかりと食べているにも関わらず、体が大きくならないと悩んでいる選手は意外と多いのではないでしょうか?

 

先日、サッカーや野球、バスケットなどのチームへお伺いさせていただき「食べているのに体が大きくならない」という悩みに対してお話をさせていただきました。

 

そんな中で、量を食べる食トレに関して感じていることを表現してみました。

よかったら読んでみてください。

 

「食べれば大きくなる」は半分正解で半分不正解

まずはじめに「食べれば大きくなる」これは半分正解で半分不正解だと僕は感じています。

 

半分正解の理由は、やっぱり食べなければ体は大きくならないからです。

 

で、不正解の理由は、食べても大きくならない人がいて、それに悩んでいる人が意外と多いという事実、そして、この悩みはもう10年、20年以上前から解決されずにスポーツの現場に残っているという事実があることです。

 

つまり「ただ量を食べろ!」という対策は、絶対的な正解ではないということです。もし正解だとすれば、今頃体が大きくならないと悩んでいる人はいないでしょう。

 

では、なぜ半分正解で半分不正解なのか?

この不正解の部分の謎を解き明かさなければ、この悩みに対する解決策に繋がるヒントは得られないと思うので、この部分についてお話をしたいと思います。

 

なんで量を食べているのに大きくならないのか?

この謎を見つけるに当たって、イメージしてもらいたいのが、体は食べ物を「ごっくん」と飲み込めば体の材料になるのか?という質問です。

 

例えば、もう少し具体的な質問に変えると、食べ物を「ごっくん」と飲み込めば、体づくりに必要な栄養素は必要な場所まで届くのか?という質問です。

 

わかりやすい例をイメージしてもらうために、郵便配達に置き換えてイメージしてみましょう。

 

今からお肉をAさんに送るとします。

そこで、運送会社にお肉を持って行って、Aさんの住所宛にお肉の発送依頼をかけます。

 

ここまでの段階で、確実にAさんの元にお肉が届くかどうか?ってわかりませんよね。(今の時代ほぼほぼ届くと思いますが)

もしかしたら、運送会社が荷物を紛失するかもしれないし、間違った住所へ届けるかもしれないし、途中で事故にあって破損してしまうかもしれないし。

 

確実に届いたと確信がとれるのは、Aさんからお礼の連絡をいただいた時だと思います。

 

細胞へ届ける

つまり、私たちがお肉を食べて「ごっくん」とお肉を飲み込んでしまえば後は自然と、体の材料として使われる。

 

という考え方は、運送会社へ荷物を届けて手配してハイ終わり。というのと一緒です。

 

実際には、その荷物がAさんの元へ届くかどうかわからないのと同じで、「ごっくん」と飲み込んだお肉もまた、うまく消化されずに、体内に吸収できずに、必要な場所に栄養素として届くことなく排泄されてしまうかもしれません

 

そう考えると、お肉をタンパク質やアミノ酸として届けたい場所(体内)へ確実に届けるには、「ごっくん」と飲み込んだ先の様子も確認したり、ケアしなければ、本当に届いたかどうかなんてわからないし、もし、届いていなかったとしたら、もったいない。

 

という話です。

 

体を大きくするのは届ける作業

郵便配達の例のように、体を大きくするには、成長期の体や、トレーニングで傷ついた筋肉や細胞にタンパク質をしっかりと届ける作業が欠かせません。

 

しかし、多くの場合、なぜか、こと食事となると、「ごっくん」と飲み込んで終わりだと捉えています。

 

その先で、栄養素は実は届けたい場所にとどけられていなかったとしたら。。。

必要な栄養素が届いていないのですから、体が大きくなるはずもありませんよね。って話です。

 

しっかりと消化する意識

だから、これから体を大きくしていきたいなと思っている選手は、食事を沢山食べることで満足するのではなくて、食べた食事をしっかりと消化吸収するところまでイメージを膨らませて体内の細胞へ届ける」という行為を意識する必要があると思っています。

 

「細胞へ届ける」という難しい表現をしましたが、しっかり栄養素を吸収できるように食べたものをしっかり消化することを意識することが大切だと思います。

 

食べたもので体は作られる」という発想から、「吸収されたもので体は作られる」という意識へ。

 

消化に関する記事

(1)【食で悩むアスリートへ】食事には「ボトルネック」がある!

(2)【アスリートはお押さえておきたい!】消化を意識した食事!

(3)【食事量が増えるアスリートの対処法!】消化と腸をサポートする食事のポイント!

(4)【世界NO1マラソンランナー】無駄な内臓疲労を与えない!サプリメント活用法

(5)【食事による内臓疲労がコンディションを落とす】元日本代表スイマー

 

 

The following two tabs change content below.

中出寛省

ACトレーニングコーディネーター株式会社サモリット
【選手実績】全国高校サッカー選手権大会ベスト16・関東大学サッカー1部リーグ【講演実績】高校サッカーチーム・ラグビートップリーグチーム・ゴールドジム・その他、多数トレーニングジム、チーム、団体
    • 疲労へのアプローチ!
    • 食事方法で差をつける

    体づくりのヒント

    この記事を見ている人はこんな記事も見ています

    スポーツ栄養の新着記事