「1日4000kcal食べなさい!」と言われると僕は食べれないかもしれない。
でも、食べられる様にアプローチすることは出来る。
しかも、無理に詰め込む様な食事をせずに。
僕自身、仕事で水泳選手と接する機会も多い。
水泳選手は食事量が多いことをご存知だろうか?
オリンピックに出場するトップスイマーの多くが冒頭に書いた1日4000kcalを摂取していると言われている。
水泳は水中で行われる競技であるがゆえに、体にかかる負荷も多く、消費するエネルギーが必然と多くなり、それを補うためにはどうしても大量の食事量が必要になるのだ。
ちなみに、4000kcalというのは成人男性の一般的な食事の2倍だ。
以前、食べなければいけないのはわかっているが、現実問題「食べれない」という悩みをもつアスリートに対して無理やり食べるのではなく「食べれない」に目を向け、寄り添いながら食べる努力が大切だと思うと言う話をした。
>>>【食べれない・食べても大きくならない】食トレを結果に繋がる行動に変える!
僕は個人的に「食べれない」「食べても体が大きくならない」という悩みに対して「とにかく食べなさい」というだけで、「食べられるようになる工夫」に目が向いていない事が多いのではないか思うことがよくある。
問題は、食べなければいけない事は分かっていても「食べれない」「身に付かない」という事。
ここにアプローチしていかなければ結果の伴わない努力になりかねない。
その1つのアプローチとしてこんな方法がある、
負担を分散する
冒頭でも紹介した通り、水泳選手は食事量が多い。
それゆえに、食事を工夫している選手も多い。
例えば、日本の代表的スイマーである「萩野公介」選手
彼は、高校時代から1日4000kcalの食事を摂取していたと言われている。
<萩野選手高校時代の食事>
朝:朝食
お昼前:補食
お昼:昼食
練習前17時:補食
練習後:補食
帰宅後:夕食
就寝前:補食
ご覧の通り、1日7食食べている。
たとえ物凄い練習量をこなしていたとしても、4000kcalを1日3食で補うのは1回の食事量が膨大すぎて食べれない。それに、細かく分けたほうが効率がいい。
必要なタイミングで必要な物をすぐに体に入れることが出来るからだ。
なんでもそうだが、一度に取ろうとすると気が引けてしまうが、細かく積み上げていくことは、身体的にも精神的にも負担がましだと思う。
つまり、1回の食事に求めるのではなく1日のトータル結果に目を向け、計画的に食べていくことが大切。
そのために欠かせない存在が「補食」。
萩野選手の例で言えば1日に「補食」を4回取り入れてうまく活用している。
補食を活用してこまめに摂取しているアスリートは今や水泳業界に限ったことではない。
サッカー選手でも練習前の補食や練習後の補食を取り入れて、栄養補給をしている。
以前ドイツのプロサッカーリーグ、ブンデスリーガ所属チームスタッフにお話をお伺いした際にこんな事を聞いた。
疲労回復を早めるために、練習後すぐに必要な栄養素を摂取できるように、補食としてフルーツスムージーがクラブハウスに準備している。
また、アメリカの大学サッカーリーグで活躍する選手からはも
アメリカの大学サッカーチームでは練習前や連取後に自由に摂取できるゼリーやドリンク、プロテインなどサプリメンテーションが準備されている。
大学の選手でもプロレベルの環境下でプレーをしている。
という話を聞いた。
サッカーや水泳に限らず、多くのスポーツ分野で補食をうまく活用している選手が沢山いる。
そして、補食の活用はプロ選手や恵まれた環境でプレーする選手にしかできない事ではない。
優れた環境でなくとも、その日の補食を自宅で準備して持って行ったり、コンビニやスーパーで買って準備することは容易にできる。
補食をうまく使う事で、1回では食べれないけど、複数回に分けて食べる事で、1日の合計必要量を満たすという考え方だ。
とはいうものの、意識の高い選手であれば補食を既に取り入れいている選手も少なくないと思う。
僕も経験があるが、いくら細かく摂取したとしても、1日を通じて常に食べている状態となればお腹が空かずに、義務的に食事をする感覚になることも少なくない。
時には、練習中に胃が重く感じることだってある。
それ故に、補食が「食べれない」という悩みも出てくる。
食べただけで満足してはいけない
補食が食べれない時、僕は「食べただけで満足しない」という意識を持つ様にしている。
それについてはこちらの記事でご紹介します。
https://www.athlete-collection.com/team-ac/kansei-nakade/not-satisfy-just-eat/
まだまだ補食に取り組めていない選手もいると思う。
補食は準備が大変かもしれないが、今日のトレーニングに取り組むための準備、明日のトレーニングに取り組むための今日の準備、そう捉えていくと、ウォーミングアップやストレッチと同じくらい、トレーニングをする上で欠かせない準備だと思う。
食事はトレーニングと同じくらい大切にしたい。
「食べただけで満足しない」という意識とともに!

【選手実績】全国高校サッカー選手権大会ベスト16・関東大学サッカー1部リーグ【講演実績】高校サッカーチーム・ラグビートップリーグチーム・ゴールドジム・その他、多数トレーニングジム、チーム、団体