
「鉄人スイマー」
2016年とある内分泌ホルモンに関するセミナーで私はゲストスピーカーとして消化に関して登壇させていただいた。セミナー終了後、一人の体格の良い男性に声をかけられた。
その体格の良い男性は、元200m自由形日本記録保持者であり、元400m・800mリレー日本記録メンバーの実績を持つ水泳選手だった。
彼は私との会話でこのようなことを言っていた
「トンカツや唐揚げは食べないんです!」
それだけではない。彼は自身の経験から食事の内容や食事のタイミングには気を付けていた。こうした徹底した食事管理が彼を「鉄人スイマー」と呼ばれるまでに押し上げた要因の1つだと感じたのを覚えている。
彼の年齢は現在40歳を超えている。だが今もなお現役で日本水泳界の第一線で戦っている。40歳には見えない鍛え上げられた肉体美と圧倒的なスピードで泳ぐパフォーマンスを見れば「鉄人スイマー」と呼ばれる理由を説明するに及ばない。
彼の名前は水泳選手の原英晃選手。

原英晃選手
後日原選手と話をする中で、セミナーで出会った際に私に話しかけた理由がわかった。
食べたいのに食べられないという葛藤の中、選手で居続ける
先にも紹介したが、原選手は食事には物凄く気を遣い、揚げ物を避けるなど様々な工夫を取り入れている。しかし、水泳コーチとして日々指導にあたり、全国各地で水泳教室や研修会の講師を務めるなど、仕事を行いながらも競技者としてパフォーマンス向上に努めているため、限られた時間の中でトレーニングを行わなければならない。仕事と選手の両立のために、どうしても夜の遅い時間に食事を摂ることになるケースがある。
本当はトレーニングの疲労を回復させるために必要な栄養素を食事からしっかり補いたい。しかし、どんなに栄養価の高い食事だったとしても、夜遅くに摂ることがコンディションを低下させる要因と悪循環があると感じていた。だから、食べたいのに食べられないという葛藤があった。
自分はこういうものを求めていたんだ!後日、SNSに投稿した言葉

原選手のトレーニング風景
私がたまたまセミナーで話した消化に関する話をこの悩みの解決策として原選手はリンクしてくれたのである。
それ以来、原選手の食事では「消化」を意識した取り組みがルーティーンに組み込まれている。
原選手は、夜遅い時間帯の食事で、消化が十分に行われないことにより、胃もたれが発生し、コンディションの低下につながる事に対して、意識的に食事と一緒に「消化ケアを意識した取り組みの1つ」として酵素サプリメントを使用するようになった。
原選手:「食べた物の消化ケアを意識してあげることで内臓に負担をかけずに栄養吸収をスムーズに行なっていきたいと考えて食事をしています」
現在どのように酵素を使っているのかを原選手に聞いた

原選手のSNS投稿
「今では毎食時に必ず摂取しています」
「自分には凄くあっていると思うんです。」
アスリートにとって欠かせない「食事」、生活リズムの関係で食事がパフォーマンスの低下の要因の1つとなっていることもある。
せっかく食べる食事をより良いものにするために、消化を意識した食事は忙しいアスリートや、栄養をしっかりと補給したい成長期のアスリートにはオススメだと思う。
栄養知識が豊富な現代のアスリートにとって、「何を食べるか?」も重要だが、「どう消化・吸収して体に生かすか?」アスリートの食事は次のステップへと意識を変えていく必要があると思う。